ラグスポってなんぞ?

ラグスポってなんぞ?

時計好きの間でたびたび話題になる「ラグスポ
時計好きな人は「あーはいはい、ラグスポね」って分かると思いますが、普通の人は「ラグスポってなんですか?」って思っていることでしょう。

今回は「ラグスポ」についてご紹介していこうと思います。
さっそく本題。

ラグスポとは?

ラグスポとは「ラグジュアリースポーツウォッチ」を略した言葉。
何となく理解できますでしょ?そのまま言葉尻をとらえると「豪華なスポーツウォッチ」とか「華美なスポーツウォッチ」みたいなニュアンスで理解できると思います。

でもね、厳密にいうと「ラグスポ」という定義は曖昧で、時計業界とかメディアが何となくの共通認識で使ってる感じ。

そんなふわっとした定義で使われているラグスポという言葉。
実は解釈がいくつかあります。

定義その①超高級メーカーが作ったステンレス時計

ラグスポの定番と言えばロイヤルオークとかノーチラスではないでしょうか?
私はこのイメージです。

ノーチラス
ロイヤルオーク

この子たちはラグスポの元祖、といってもいいでしょう。
この子たちが注目された時のラグスポのニュアンスは、

「普段はゴールドとかプラチナでラグジュアリーな時計を作っているメーカーが敢えてステンレスでスポーツウォッチを作った!」

みたいな。

雲上ブランドが作ったステンレス時計

が解釈の1つ。
上にあげたパテックフィリップだと、もともとはドレスウォッチをゴールド素材で作っているイメージ。伝統だし。
でも1970年ごろからステンレス素材でスポーツタイプも作るようになりました。
新たな試みですね。

その結果、ロイヤルオークとかノーチラスによって「もともとスポーツウォッチが持つ性能と実用性に合わせたデザイン」が「ラグジュアリー且つ、スポーティ」というデザインに変わりました。

他にもこの解釈にはランゲ&ゾーネやヴァシュロンコンスタンタンの時計が挙げられます。

定義その②純粋に高級なスポーツウォッチ

ロレックスのデイトナとかウブロのビッグバンなどもラグスポとして挙げられることがあります。

デイトナ
ビッグバン

この場合のラグスポとは「ハイエンドなスポーツウォッチ」とか「純粋に高級なスポーツウォッチ」のこと。
要はスポーツウォッチの上位機種、っていう解釈。
そう考えるとめっちゃ「ラグスポ」って呼べる時計多いんですよね…

この定義だと「超高級メーカーが作ったステンレス時計」とか「スポーティとドレッシーを併せ持つデザイン」っていう縛りがなくなるから。

ゴールドとかプラチナで作られることもあるし、新しい素材で作られることもある。
ラグジュアリー感の少ないゴッツいデザインのモノもある。
自由度が一気に高くなりましたね。

リシャールミルとかもこの定義のはず。

では、ラグスポはスポーツウォッチと何が違うのか

ラグスポって色々解釈があるけれど、じゃあ「ラグスポ」と「スポーツウォッチ」の違いって何なの?
と聞かれたら大体の人は答えられないかと思います。

じゃあ問題。

ラグスポ?ラグスポじゃない?どっち?

上記画像はブライトリングのコルトクロノグラフ。これ、ラグスポかどうかわかりますか?
正解は一般的には「ラグスポではない」です。

なんでラグスポじゃないの?と思われると思います。
ここからはその説明をしていこうと思います。

なんで?

高級スポーツウォッチ、という定義に当てはめるならば先ほどの「コルトクロノグラフ」はラグスポって呼ばれてもおかしくないですよね?
でも呼ばれていない。なぜか。

「ドレッシーさが足りないから」

ではないかと考えます。

例えばラグスポの代表格であるロイヤルオークはいつ、どんなシチュエーションでも、どんな服装にもマッチするようにデザインされています。
スポーティかつ、ドレッシーでないとこうはいきません。

そう、ラグスポの本質とは「ドレッシーな要素を加えたスポーツモデル」なのです!

ドレッシーってなんなんだ

じゃあさっきのコルトクロノグラフ、ドレッシーさが足りないから「ラグスポじゃない」って言いましたが、結局ドレッシーさってなんなんだ!ふわっとした要素じゃ納得できない!

わかってます。具体的にお答えしましょう。
それは…

厚さ

ドレスウォッチは「薄く作る」というセオリーがあります。
なので、厚みとドレッシーさは関係性があるといってもいいでしょう。
なので、ドレッシー=薄い、と考えていいです。

ラグスポ=薄い+スポーツタイプ

と認識してもいいと思います。

薄いでしょ?

じゃあどっからが薄い?

さっきから薄い薄いって言ってるけど、ドレッシーの基準の薄さは何ミリからなの?っていう判断材料がいると思います。
んじゃ、まず基準としてロレックスとウブロの厚みを紹介しましょう。

スポーツウォッチの厚み

・ロレックス(一般的なメンズ)
12mm(スポーツウォッチとしては普通)
・ビッグバン(ウブロ)
14.6mm(割と厚みがある)

大体これがスポーツウォッチの基準の厚みではないでしょうか?
実際ロレックスを着用してみると…

厚くも薄くもない!

なんで、おそらく12mmがちょうどいい厚みなのではないでしょうか?
ビッグバンを付けたときはちとゴツかったので、14mmくらいからは厚い、と感じるのでしょう。

ちなみに、さっき紹介したコルトクロノグラフはだいたい15mmあります。
厚いですね。
逆に、ラグスポ界の代表格である「ノーチラス」この子の厚みは通常モデルで8mm前後。
一般的に「薄い」と言われる手巻き時計はだいたい5~8mmくらいなんで、ちょっと厚い!?くらいの印象。
実際着用しても薄さを体感できるでしょう。

なおかつ、機能を追加しても厚みを出さないようにしているのがすごい!
例えば、ノーチラスのクロノグラフは厚みが12mmちょい。
このサイズ感はロレックスより少しだけ厚みがあるくらい。

スポーツウォッチの基準で見ると、

12mm未満…やや薄め
10mm未満…かなり薄い

って感じ。

まとめ

とどのつまり、この「薄さを実現したスポーツウォッチ」こそがラグスポと呼ばれるにふさわしい!ってコト!

これが一般的なスポーツウォッチとの大きな違い。
時計を見る際にはそこに着目するのも面白いかもしれませんね。

それでは、ラグスポについてでした。こんな説明で分かってもらえただろうか…



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